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投稿によっては内容を少し変更していることもありますのでご了承ください。


自治体ごとの条例・規制への対応

昨日の投稿でお伝えしたように、自治体や町内会で条例やルールづくりをして葬儀屋さんを困らせていることが多いです。
東京都以外に斎場建設反対はとくに昨日、今日にはじまったことではありません。
多くの葬儀社が反対運動で塩漬けにされたか。

火葬場は東京は例外として、ほとんどの市町村では民家(住民の居住地)から離れなければならない条例があります。
これは、私が所属していた日本葬送文化学会の顧問、元共立女子大学の教授で日本の火葬場建設の第一人者から色々と笑い話を伺いました。
申し訳ないが、これだけは公にできない内容が多いのでご愛嬌ということでお願いいたします。

さて、その中で新宿区には「葬祭施設の設置及び管理運営に関する指導要綱」があり、葬祭施設の定義(遺体保管施設を含む)、近隣住民への計画説明義務、施設基準(道路への接続、駐車場確保、遺体搬送時の配慮、防音・防臭、景観調和など)、運営規則(通夜・告別式の時間制限、花環設置制限、廃棄物処理など)、そして住民との紛争解決のための区によるあっせん制度などが定められています。

これは新宿区に限ったことではなく、藤沢でも住民説明会などを行いました。そもそもうちのほうが先にここにいて、移転に伴って下がって立て替えなのにと。
もちろん、中には好意的な方々も多数いらっしゃいました。
一番好意的だったのが地元のパチンコ屋さんでした。
似たような環境(あちらは風営法)ですが、うちはパンチコ屋さんが駅前に建つことは反対しなかったのと、お通夜が終わったら会葬者の一部が必ずパチンコしに行かれたり時間つぶしをされることが多かったので。
少しでも気を紛らわすことができることならと。

新宿区の営業時間制限や花環設置制限(花環は首都圏ではほぼ見かけませんが)は、葬儀社の柔軟な運営や効率性を制限し、特に需要が集中する時期において、遺族への効果的なサービス提供能力に影響を与える可能性があります。

あきらかに職業差別とも言える行為です。


業界全体に関わる構造的な問題点

デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の必要性と課題

以前にもお伝えしておりますが、DX化が非常に遅れている産業です。
電話をLINEにするとか手書きやFAXを電子メールにするとかがDX化ではありません。

DX化というのは一貫性があり、トータルで効率化が図れることです。
つまり戦略です。
戦略というのは、「実行可能であり、一貫性があり、理論づけが必要」です。
なぜこのシステムを導入するのか、そしてなぜこの戦い方でこの市場に参入し、どうやったら実行できるかのかなどです。

オンラインマーケティング、SEO、MEO対策、自動案内システム、サイネージ、遠隔で誘導、そしてそれを使いこなせる人材確保。

中小零細企業である葬儀屋さんはデジタルリテラシーが乏しいです。
葬儀屋さんだけでなく、供養産業全般的にデジタルリテラシーは低いです。
それは今まで必要なかったからです。
効率化を進めるには自社の雛形を使いミスを失くすことが大切です。
何時間も次の別の担当スタッフに申し送りをしている時代ではありません。
顧客サービスとエンゲージメントのあり方を根本的に変える必要があります。

古い慣行を単に自動化するのではなく、進化する消費者の情報公開や自己決定への期待に、技術を用いて応えることが求められる時代です。

互助会システムのミスマッチ

40年前から「互助会」システムはミスマッチだと伝えています。
だが、伸びているのは互助会システムです。
それは、毎月掛け金を人からいただいているので「そこの葬儀屋さんの会に所属している」ことを植え付けられているからです。

割賦販売法では、買ったモノを月賦で支払う。
つまり商品が手元にあることです。
しかし、互助会のお葬式だけが唯一「先払い」でお金をもらい、売り上げとして処理していました。
実際、その「預り金」を50%までしか処理できないのですが、ほとんど処理していたところも少なくないでしょう。
その預り金で斎場を多く建設していました。
もちろん、息詰まるところも出てきたので、監督官庁である経産省(当時は通産省)の指導で大きいところがそこを買収(補填)する形で辻褄を合わせていました。今でも同様。

まして、「契約」なので「ランクアップ」は論外ですが、やっていました。
「もっと立派な」「みすぼらしいですよ」「大勢いらっしゃるのだから、よい式場ですが、その場合、最低限はこのランクでないと」などと。
式場代も別、生花や粗供養品などもみんな別。
付属は最低限の祭壇と棺、よければ出棺時の霊柩車(病院へのお迎えは別)です。

互助会に対する消費者の不満や、その変化への対応の遅れは、より透明性が高く柔軟な代替手段として自らを位置づける独立系葬儀社やオンライン仲介業者のさらなる成長を促しました。
まして、返金を渋る、多額の手数料を取る、振込は遅い。
問題ありすぎる状態です。

特に互助会が提供サービスやコミュニケーションの改善に時間を要する場合、この傾向は加速するでしょう。
今はこのIT系のオンライン仲介業者(ネットブローカー)が独立系まで食いつぶして、手数料3割以上を搾取しています。

その対策として、資金力がある互助会は自社内で宗教法人を取得し、僧侶を確保して宗教側から攻めています。
つまり、「お坊さんドットコム」やネットブローカーと同じようなビジネスモデルを互助会内部で展開しています。

30年以上も前からソニー生命が全日本葬祭業協同組合連合(全葬連)とタイアップし「if共済」保険を提供し互助会対抗をしてきました。
その後AFLACなどが「葬儀保険」などを出してきて、今では少額短期保険などもあります。
これが解決策ではありませんが、互助会よりマシでしょう。

そして、100%誰でも死にます。

忘れてはならないのは、死なない人は誰もいません。
そして最後は葬儀屋さんがあなたの世話をするのです。

DIY葬儀をなさるのもいいですが、自治体によって登録された葬儀社でないと火葬の予約が取れないところもあります。
それは犯罪防止のためで、殺人で勝手に火葬の予約を誰でもできると大変なことになるからです。