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昨日、お伝えした通り、日本の葬儀は休息に変革の時代を迎えています。
そこに対応できない基礎資本力(資金力、人材、知識、アイデア)が乏しい中小零細の葬儀社は苦難を虐げられています。
コロナ以前までは何かと運営できる形態でしたが、今は紹介業者(インターネットブローカー)が日本で一番葬儀を受注している時代になり、直請けが非常に難しいビジネス形態になってきました。
首都圏特有の課題とその深刻さ
全国的な課題が、首都圏、特に東京都心部という特殊な環境において、どのように増幅され、あるいは独自の様相を呈しているのかを説明いたします。
人口の集中、地価の高さ、独特の社会改造などが葬儀社にプレッシャーを与えております。
独特な社会構造は民営の火葬場が6割を牛耳っている構造です。
イヤなら利用しなくていいのです。
もっと安い公共(東京都運営)の臨海斎場と瑞江斎場があるので、葬儀を出すお客は不便を感じるが活用できます。
だが、トータルで何が得かを葬儀社は天秤に掛ける必要があります。
首都圏で葬儀社が抱える課題
消費者ニーズの変化:
小規模へ移動→顧客は価格競争と透明性を追求
市場競争の激化:
新規参入者、資本力がある上場企業(鉄道会社など)、IT企業の参入
互助会の統廃合によりグループ化
労働力の確保の難易度上昇:
スタッフ不足、夜勤労働、宿直→偽装請負へ走る
後継者問題:
M&A促進、廃業
規制・倫理欠如:
偽装請負、自浄作用不在業界、社員名義貸しでグループ会社化横行
火葬場へのアクセス:
東京博善の立地的な優位性→火葬料が高い
多死社会においての火葬場不足→長い待ち時間
社会構造変化:
コミュニティ崩壊→希薄な町内会
葬儀の小規模化
孤独死、無縁仏
火葬待ちは軽く1週間
多死社会において火葬場不足で施設内での炉の増設が間に合わない。
新たな火葬場は土地問題で作れない→反対運動勃発
インフラ整備が間に合っていないのがうかがえる。
火葬を待つことで、コストアップ(ドライアイス、保管費がかさむ)。
民間火葬場は残り1社の戸田葬祭場(北区)。
どちらも供給不足である。
葬儀社が支払う税金
式場などの立地条件が難しい。
コンビニみたいに多く建てられない。
コンビニを改装した葬儀場もあるが、駐車場は必須である。
霊柩車などの車を路上に駐車しておくことができない。
運営費が必然と上がる。
物流コストも上昇中。
燃料代などは比較的に都内のほうが高く、これが運賃に反映される。
最終的に税金が高くなる。
コミュニティ崩壊が葬儀社に影響
核家族化もだが、マンションが立ち並ぶ東京都では隣どうしでさえ近所付き合いがないところが多い。
地域コミュニティが希薄になり、近隣住民とのコミュニケーションが減っているのが東京都。
今まで、地域によって支えられていた高齢者も遠い親族が仕方なく請け負うことになる。
まして孤独死した日は発見が遅れたりする。
身寄りのない故人や、親族が遺体の引き取りを拒否した場合の葬儀手配は、葬儀社、NPO法人、地方自治体が連携して対応するケースが増えており、これには複雑な行政手続きや費用負担の問題が伴うことになります。
行旅死亡人法に基づき、市区町村が火葬や埋葬の責任を負います。
葬儀社に対して、単なる葬儀施行業務を超えた、一種のソーシャルワーク的な役割を求めることにも繋がっています。
これは東京都内だけに越したことではありません。
湘南でも役所の福祉課により葬儀社に民生委員を請け負ってくれないかと打診されるケースもあります。この場合、葬儀の仕事を請け負うことができなくなります。
「おひとり様」が増えていく時代で、孤独死は避けて通れない道です。
「最後は誰でもおひとり様」です。
そして、100%誰でも死にます。
葬儀場建設反対は多いです。
うちもかなり反対運動を喰らいました。
宮型霊柩車乗り入れ禁止も。
うちが荏原一丁目バス停前で運営していた桐ケ谷通りの「スペース品川」と平塚駅西口線路沿いの湘南斎場平塚(スペース平塚)も同様でした。
現在スペース品川は取り壊し、マンションと化してます。
平塚はサンライフ社が運営するヒューマンセレモニーの葬祭ディレクター養成学校となっています。
礼服・喪服を着て歩く人が増えるのはイヤだとか、まさしく職業差別の大波でして、今でも同様です。
むかし、むかし
昔、当社の社員が前職場で大手互助会にいたころ、横浜のある地域は霊柩車(霊柩寝台車含む)乗り入れ禁止区域があり、事件に遭遇しました。
雨の降る日、葬儀社と町内会でその約束ごとを作った方が亡くなり、葬儀社の担当がご自宅へお連れすることができなくなりました。
しかもご自宅から数百メータ手前のところでです。
「残念ですが、奥様、ご主人のご遺体はここで下ろします。どうぞ皆さんで雨の降るなか、お運びください。亡きご主人が作ったルールです。」と告げたそうです。
奥様はその場で崩れて「私にどうしたらいいのよ!」と泣き叫ばれたとのことです。
その奥様は一人で雨の降る中、ご自宅まで戻り夜中に町内会の人たちの人たちへ電話されて(30年以上も前はケータイ電話が普及していませんでした)、緊急連絡をされたそうです。
その晩、町内会でその取り決めをした人たち全員が愚かだと気づいたそうです。
忘れてはならないのは、死なない人は誰もいません。
そして最後は葬儀屋さんがあなたの世話をするのです。