本投稿は jFuneral.com に 2025/09/26 に記載された内容です

葬儀の小型化:家族葬50%時代の影響と戦略2024年、家族葬が50%を占める中、葬儀業界は小型化の不可逆的な潮流へ。変化にどう対応するかを探る。jfuneral.com

葬儀の「小型化」は“不可逆的な潮流”へ

鎌倉新書が運営する「いい葬儀」が2024年の調査データが、業界に改めて大きな事実を突きつけた。
葬儀形式の割合において、「家族葬」が50.0%と、ついに全体の半数を占めるに至った。
これは単なる一過性のブームではなく、日本の葬送文化が構造的な変化の最終段階に入ったことを示唆しています。

葬儀業界としては想像以上に早い展開であった。

鎌倉新書の「いい葬儀」:
https://www.e-sogi.com/guide/55135

家族葬が50%の時代

なぜ小型化は定着したのか?複合的な要因

この背景には、単一ではない複数の社会的要因が複雑に絡み合っています。

  1. 社会構造の変化:核家族化の進展、地域社会との繋がりの希薄化により、故人と生前に深い交流があった関係者は必然的に減少。義理や付き合いで会葬する文化そのものが過去のものとなりつつある。
  2. 経済的な合理性:長引く経済の停滞は、人々の価値観を「見栄」や「世間体」から「実質」へとシフト。
    高額な費用をかけて大規模な葬儀を行うよりも、故人と縁の深かった人々だけで心ゆくまでお別れをしたいというニーズが高まったのは自然な流れである。
  3. コロナ禍による価値観の決定的な転換:新型コロナウイルスのパンデミックは、この流れを決定的に加速。
    感染対策のために半ば強制的に小規模な葬儀を選択せざるを得なかった喪主たちが、「少人数でも心のこもった見送りができた」「余計な気遣いが不要で、故人とのお別れに集中できた」というポジティブな経験によるパダライムシフト。
    これにより、「葬儀は小さくても良い」という意識が社会全体に定着。

葬儀社に求められる戦略の大転換

この不可逆的な潮流に対し、葬儀社はビジネスモデルの根本的な見直しを迫られている。もはや大規模な会館や豪華な祭壇を前提とした、「規模の経済」を追求するモデルは限界を迎えている。

葬儀1件あたりの単価が下落する中で、収益を確保するためには、これまで以上に「付加価値の提供」が重要となる。
具体的には、以下のような視点が不可欠である。

  • 徹底したパーソナライズ:故人の趣味や人柄を反映した空間演出、思い出の品を飾るメモリアルコーナーの充実など、ありきたりのパッケージプランではない、一組一組に寄り添った提案力。
  • グリーフケアの専門性:単に式を執り行うだけでなく、葬儀前後の遺族の心に寄り添うグリーフケアの提供。専門スタッフの育成や外部機関との連携が、他社との差別化に繋がる。
  • IT技術の活用:遠方の親族が参列できるライブ配信サービスの導入や、オンラインでの事前相談、追悼サイトの作成など、デジタルを活用した顧客接点の強化。

もはや「何もしない」という選択肢はなくなった。
葬儀の小型化という現実を直視し、自社の強みを活かしてどのような「新たな価値」を提供できるのか。その答えを見つけ出した事業者だけが、この変革の時代を生き残っていくことになるだろう。

大転換の時代

https://familyfuneral50-ikuz55o.gamma.site

葬儀社は大きな転換期をむかえた。
そして次に襲いかかるのはIT化と生成AI活用の波。
デジタル化からDX化の時代。

これは明日の「続・葬祭ジャーナル」にて。

ワイ・イー・ワイについて:

調査: 有限会社ワイ・イー・ワイ 代表取締役 和田裕助
和田裕助は実家が先祖代々葬儀社で本人もエンジニア上がりの5代目の葬儀社の社長。
AI研究家でもあり、1985年の第二次AIブームより現在の生成AIを活用し葬儀業界のDX化を図っている。
過去20年間 日本外国特派員協会(通称外国人記者クラブ)に所属。
準会員連絡委員会にて2000人近くの会員をまとめており、同時にIT委員会委員長を5年務めた。
同じ年数、日本葬送文化学会理事、その後副会長を経たベテラン葬送ビジネス研究家。
「死に方改革®」「旅のデザイナー®」はワイ・イー・ワイの商標。
日本で唯一の「葬送ビジネス専門ポッドキャスター」
限界集落を周り日本人の葬送文化、死生観を長年研究。