本投稿はjFuneral.comからの転記である
Podcast Season 6 Episode #245
葬儀屋さんに限らず、多くの日本の企業におけるDX推進やAI活用の取り組みがスカスカだと私は感じております。
その理由は経営陣がトップダウンで指示しても、現場が戸惑っているだけで三日もしたら元の状態に戻っている現状を見てきているからです。
DX化もAI活用も社内業務効率化から結果的に顧客満足のためであり、
そして企業価値(株価を含めて)高める手段であるはずです。
そこがどうしても上手くいかないのがこのシナリオを作っている人たちが
現場の業務内容とワークフローを理解していないところにあるのだろう。
葬儀業界でも「これからはAI活用だ!」と売り込んでも、
葬儀屋さんはAIの使い方をわかっていないし、
どこにAIを活用していいのかすら理解していません。
社長がいくら熱く語っても、熱意が伝わらないのはそこだろう。
そこで大切なのは仕組みを作り直すことです。
人がミスをするのは人のせいではなく、仕組みが悪いことに気づかねばなりません。
よくあることは、ミスをして謝罪し、検討してもまた同じミスを繰り返すことです。
その悪い仕組みのまま人を変えても意味がないことを多くの経営陣が理解していません。
対応できる人がいないのかも知れません。
だからいくらAI活用すると旗揚げしても、現場が混乱して続かない結果になってしまいます。
経営陣の皆様には、この変革を現場に伝える際、決して「効率化=人減らし」というメッセージではなく、「本来最も時間を割くべきお客様へのケアに集中するための仕組みづくり」に専念せねばならないことを理解していただきたいです。
今回のお話はK-A-G、カグです。
KAGベース「葬儀・法要AIコンシェルジュ」の導入です。
なぜ「KAG」でなければならないのか
今回ご提案するのは、単なるチャットボットではありません。
KAG (Knowledge Graph Augmented Generation) を基盤とした、高度な業務支援AIです。
この業界がRAG(Retrieval Augmented Generation:検索拡張生成)ではなくKAGを採用すべき理由は、扱う情報の「複雑な関係性」と「属人化しやすい専門知識」にあります。
- RAG(検索型)の限界: 従来のRAGは、マニュアルやFAQといった「文書」を検索し、それらしい箇所をAIが要約して回答します。しかし、葬儀の現場では「Aプランの料金は?」といった単純な質問よりも、「父が亡くなった。宗派は浄土真宗だが、地域は〇〇市。費用を抑えたいが、公営斎場を使う場合の手続きと、家族葬プランの組み合わせは可能か?」といった、複数の条件が複雑に絡み合う問いがほとんどです。RAGでは、これらの条件を正確に紐づけて矛盾のない回答を生成するのが困難です。
- KAG(知識グラフ型)の強み: KAGは、あらかじめ「宗派」「地域」「プラン」「斎場」「費用」「手続き」といった知識(エンティティ)と、それらの関係性(ルール)を「ナレッジグラフ」として構造化してAIに学習させます。
これにより、以下のような現場が納得できるメリットが生まれます。- 圧倒的な正確性と一貫性: 「〇〇宗では使わない仏具」「XX地域の慣習」「AプランとB斎場の組み合わせ可否」といった複雑なルールをAIが正 確に理解します。これにより、ベテランスタッフの暗黙知や、属人化していた知識を標準化できます。
- お客様の複雑なニーズへの対応: 複雑な条件が絡む相談に対しても、AIがナレッジグラフの関係性を辿り、矛盾のない最適な選択肢(プラン、手順、見積もり)を即座に提示できます。
生産性アップへの具体的な道筋
この「AIコンシェルジュ」を導入することで、生産性は以下の点で飛躍的に向上します。
① スタッフの「コア業務」への集中(対人サービスの質向上)
最も大きな効果は、スタッフを「調べ物」や「定型的な説明」から解放することです。
- 現状の課題: お客様からの電話や対面相談時、スタッフはプラン内容、斎場の空き状況、宗派や地域の慣習、法的手続きなど、多岐にわたる情報を「思い出し」たり「調べ」たりしながら対応しています。これには時間がかかり、お客様をお待たせする上、スタッフの精神的負荷も大きいのが実情です。
- AI導入後の姿: AIが初期の複雑な情報整理(お客様の状況ヒアリング、プランや手続きの提示)を担います。スタッフは、AIが整理した情報をもとに、お客様の感情に寄り添うこと、不安を和らげること、最後の対面の場を整えることといった、人間にしかできない最も重要な業務に集中できます。 これは「効率化」であると同時に、明確な「対人サービスの質向上」です。
② 新人教育の効率化と業務品質の均一化
ベテランの知識をナレッジグラフ化することは、最高の「デジタルOJT(オンザジョブトレーニング)」ツールとなります。
- 現状の課題: 葬儀の知識はあまりに広範かつ複雑で、新人が戦力になるまでには長い時間がかかります。また、知識レベルの差がお客様対応のムラに繋がるリスクがあります。
- AI導入後の姿: 新人は、お客様対応中に不明点があれば「AIコンシェルジュ」に尋ねることで、ベテランと同じ水準の正確な回答を得られます。これは新人の即戦力化を促し、教育担当の負担を激減させます。結果として、組織全体の業務品質が一貫して向上します。
③ 24時間365日の初期対応とミスの削減
お客様の「もしも」は時間を問いません。
- 現状の課題: 夜間や早朝の緊急の問い合わせに対し、当直スタッフが全ての複雑な質問に即答するのは困難であり、手配ミスや案内漏れのリスクが伴います。
- AI導入後の姿: ナレッジベースがあれば、AIを活用し、一次対応を行い、緊急度、お客様の状況、必要な手続きといった基本情報を正確にヒアリング・整理します。これにより、夜間スタッフの負担を大幅に軽減すると同時に、複雑な手配(斎場、宗教者、返礼品等)の組み合わせミスや確認漏れを防ぎ、手戻りやクレームといった最大の非効率を削減します。
経営陣の皆様におかれましては、このKAGベースのAI導入を「現場の負担を減らし、プロフェッショナルとしての本来の仕事に注力するための投資」として、ぜひご検討ください。現場が納得し、誇りを持って働ける環境を作ることが、DXの本質であると確信しております。
当社はこの仕組みを提供できる会社をご提案することが可能です。
当社も葬儀社です。
そして、当社はご葬儀を望むすべての人にきちんとしたサービスをご提供できることがお客様の最大な利益だと思っております。
以上です
Podcastのご清聴ありがとうございました。