note.com のバックアップとして活用している投稿は、更に jFuneral.com と併用して再投稿しています。
投稿によっては内容を少し変更していることもありますのでご了承ください。

前回は墓地販売について、ローラー作戦で電話してくる業者がいることをお伝えしました。

葬儀不要論・お墓不要論

墓地販売業者も必死なのは「葬儀不要論」から「墓地不要論」が暗黙の掟になっているからだ。

お墓を買えない

費用面でお葬式をしない(できない)人たちはお墓も買えない。
お墓は誰かが面倒みないといけない。
面倒みる人もいない時代に突入していた。

お墓を買えるのはある意味、ステータスにもなります。


日本の葬送ビジネスは数多くの問題を抱えています。
この10個がトップテンかも知れないなと思いながらまとめて見ました。

1. 料金がわかりにくい

  • 見積もりよりあとで追加費用を請求される、という苦情が後を絶ちません。

2. ネット紹介業者(ブローカー)への依存と高い手数料

  • 依頼を紹介してもらう代わりに、葬儀費用の15〜30%を手数料として取られ、利益が薄くなっています。

3. “激安プラン”の急増による価格競争

  • 札幌では10万円以下の直葬プランが珍しくなく、伝統的な式を行う葬儀社ほど採算が取りづらくなっています。​

4. 人手不足と過酷な労働環境

  • 夜勤・長時間勤務が常態化し、メンタル不調者も増加。若い人材が定着しにくい状況です。

5. デジタル化(DX)が遅れている

  • 顧客管理や情報発信を紙や口頭で行う会社が多く、DXを進める人材も組織体制も不足しています。

6. 無縁遺骨と“おひとりさま”の増加

  • 身寄りのない高齢者が増え、自治体が火葬・納骨を担うケースが急増。行政コストと保管スペースが追いつきません。​

7. 火葬場の混雑と地域格差

  • 都市部では火葬が3〜10日待ちになることもあり、遺族・葬儀社ともに日程調整が大きな負担です。

8. 古い法律と新しい埋葬ニーズのずれ

  • 墓地埋葬法(1948年制定)が樹木葬や土葬の自由化など新しい形に追いつかず、手続きが複雑です。​

9. 環境負荷への対応が遅い

  • 火葬時のCO₂排出や土地利用の課題に対し、低炭素燃焼設備やグリーン葬の導入はまだ一部にとどまっています。

10. 後継者不足と業界再編(M&A)の加速

  • 経営者の高齢化に伴い、地域の葬儀社同士やファンドによる買収が増加。独立系の存続が難しくなっています。​

一つずつ解説していきます。

1. 料金がわかりにくい

なぜ30万円の見積もり金額が100万円まで膨れ上がるのか?

現場での費用が追加されてしまいます。
オプションを知らないうちに付け足されています。
この中身がわからないことが多くあります。

だが、これ以前に、必要なものが書かれていないことが多いのです。
式場、霊柩車、安置料、香典返し、火葬料、飲食、宗教者へのお礼(お布施)、バス・タクシー、その他お迎えの寝台料金、遺族請求のご供花料(喪主・親族一同など)、粗供養品(礼状やハンカチなど)

なかなか明朗会計にならない。
明朗会計といいつつ、全く明朗でない。


2. ネット紹介業者(ブローカー)への依存と高い手数料

30%、40%をボッタクる仲介業者

3割は当たり前に持っていきます。
だが、やらないよりマシなので、葬儀社は請け負ってしまいます。
更に、葬儀の基本料金ではなく、トータルの金額の3割、4割を持っていきます。
金額が大きな葬儀でないとバッファー預金がないので、霊柩車など外注したら足を出す。


3. “激安プラン”の急増による価格競争

ネット紹介業者(ブローカー)がはじめた激安葬儀の裏
しかし、これは葬儀社がボッタクリをしていたので、不信感ゆえにこういう業者が隙間をついて大きくなってきた。

お葬式が基本的に格安になってきていて、直葬当たり前の時代です。
お葬式やらず、直接火葬場へいく。


4. 人手不足と過酷な労働環境

社員ではなく、請負にさせている葬儀屋の悪習

社員ではなく、個人事業主化させて請負をさせる業者が何社もいる。
ゆえに保険料、厚生年金、雇用保険などを支払う必要がないからオーバーヘッドが減る。
偽装請負を未だにやっている会社がいる。

過酷ゆえに、メンタルも体もやられてしまう人が多い。
離職率も高い業界。


5. デジタル化(DX)が遅れている

皮肉にもアナログのほうが早くて確実

なかなかDX化が進まない。
DX化とデジタル化は違う。
ソリューション(結果)をどうするかがDX化であり、ただFAXを電子メールやLINEにしたからと言って、それがDX化ではない。
アナログのほうが効率がいいものもある。

だが、見積もりや請求書などはDX化して効率を上げる必要がある。
あとAIを活用して引き継ぎ内容を明確にすることも大切。
これは得手不得手あるので、やはりAIを活用することが重要。


6. 無縁遺骨と“おひとりさま”の増加

ゼロ葬だけではない、身寄りがいない高齢者

葬儀のあと、引き取り手がいない遺骨が多い。
横須賀市役所の北見さんは長年この課題に対応してきて、横須賀市は市が率先して高齢化に対応。
それには「エンディングプランサポート」を作った。


7. 火葬場の混雑と地域格差

多死社会に対応しきれていないゆえに反対運動が活発

東京博善だけでなく、戸田葬祭場、都内の行政も炉を増やしているが、間に合わない。
パンクする時期があり、一週間の火葬待ちはザラである。
火葬場を首都圏で作ることができない。
田舎では土地があるからナンとかなる。
率先して反対する人たちも田舎は土地があるので文句が出づらい気がする。
自分たちのことも考えているのだろう。

都会はそうはいかない。
何をするにも反対運動が活発化するところもある。


8. 古い法律と新しい埋葬ニーズのずれ

墓地埋葬法からして、タブーに踏み込む気がない立法する議員たち

日本式樹木葬、海洋散骨、自然葬、グリーン葬なども含めてなかなか課題がある。
ただし、樹木葬だけは最近は増えている。
40%以上の新規お墓の購入が樹木葬であり、継承なし(つまり跡継ぎが必要ない)お墓である。
自分の代でお墓を終わらせて、後は合葬墓にと。

お墓を作るにはハードルが高いし、昨今、倒産した納骨堂があり、その土地が別の事業者(ファンド)に売却されて、遺骨を取り返せない人たちの課題がある。


9. 環境負荷への対応が遅い

ドライアイスと火葬という文化、代替はあるのか

レゾメーション(アルカリ加水分解)や新たなエコな方法が許可されない。
されたとしても、葬儀(火葬)に時間がかかっては遺族への負担が大きい。
そして、本当に火葬以外は求められているのか?

日本は欧米と違い、騒ぐ文化ではなく、最初から火葬が我々の生活に根付いているから問題視していない。
逆に土葬を進めるほうが問題がある。


10. 後継者不足と業界再編(M&A)の加速

経営層が高齢化しているだけではなく、式場を建てすぎて回らなくなった冠婚葬祭互助会

式場を建てすぎていて、人手不足ゆえにお葬式が出せない。
冠婚葬祭互助会が割賦販売で集めた資金(50%だけ保有すればいいので)を売上として計上。
この資金でバンバン式場を建てたが、回らなくなって、更に大きい互助会がM&Aする羽目になっている。
その互助会も経産省の指導で吸収していることもある。
M&Aは大きい企業だからこそ儲かる。

デューデリジェンスをきちんとする必要がある。
金額面だけでなく、自在のデューデリジェンスも必要。


まとめ

少子高齢化で需要はあるものの、**「価格競争・人材不足・デジタル化遅れ」**の三重苦が現場を圧迫しています。これらの課題を放置すると、品質低下やサービス格差がさらに広がる恐れがあります。次のステップとしては、

  1. 料金透明化ツールの導入
  2. 業務の省人化/DXを支える外部パートナー活用
  3. 環境・法制度に合わせた新サービス設計

結論

まだまだ続く波乱の葬儀業界。
そこにお客さんが巻き込まれる。

お客さん(葬儀を出す人たち)はきちんと葬儀屋さんに行って確かめる必要があります。
エンディングノートだけでなく、見積もりとかもきちんともらってきましょう。
そして、葬儀屋さんを何社か話をすることが重要です。
最後のときで葬儀屋さんを選ぶことにあると、ロシアンルーレットみたいなことにもなります。

付録としてビデオのマインドマップをぜひダウンロードしてみてください。