日本の高齢者の数は既に3500万人を超えています。

更に65歳以上の前期高齢者数は75歳以上の後期高齢者数を超えています。
すでに25%以上の国民が高齢者です。
つまり、4人に一人が高齢者で、2035年には3人に一人の割合です。
その中で課題なのが安否確認を含めた産業です。
もちろん葬儀社も参入しているところがあります。

一般的な高齢者住宅の画像

厚生労働省が出す「余命年数表」があり、今日生まれたお子さんは平均的に何歳まで生きれるかを示した表です。
つまり、この表は平均寿命ではなく、あと死ぬまで何年あるかを表した表で、タイマーとして見ます。

厚生労働省から出す「余命」チャート
クリックしてlife24-02.pdfにアクセス

昨年の6月に札幌市で安否確認を含めた高齢者向け配食サービスで配達業者が安否を怠り、80代の女性がお亡くなりになりました。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20240620-OYT1T50031

つまり、人材不足ゆえにノルマを課せられた人はあてに出来ないという典型的な例です。

その中で、このような仕組みを解決できるものがあります。

ソニーのAI開発会社のギリアとパラマウントベッドが共同で研究している転倒や転落検知システムです。
そこで寝返りもなく身動きしていない人も検知することもできるので、この場合、アラートを飛ばすことが出来ます。

先週、AI Smiley社が主催するAI博覧会で矢崎総業とこのお話をしました。
矢崎総業というのは、世界一ワイヤーハーネスを製造している会社です。
この会社がなければ、車の電気系統をつなぐ配線が供給できなくなります。

ここのシステムの場合はベッドにカメラ2つ付けて、周囲も見渡すことで転倒予防しそうな場合などの動きをAIにて読み取りアラートを発生します。
実際はヨボヨボとなって倒れたらお終いなのですが、兆候を発見することができます。

さらにベッドで寝たきりや動きを検知したい場合はリコーのみまもりベッドセンサーなどがあります。寝返りなどをすべて記録してくれるので介護者としては床ずれにならないかなどを事前に把握することが出来ます。
もちろん床ずれ予防装置を入れることも出来ますが、睡眠の質なども確認することができて高齢者だけに留まりません。

これらの導入には必ずネット接続というのが必要となります。
回線を引くところが難しい場合はホームルーターなどの活用もあります。
すべての住宅でホームルータが活用できるわけではないので、環境を確かめる必要があります。

しかも、ホームルータはクセがありますので注意。

日本の高齢者市場は参入者も少なくありません。
そういう意味ではレッドオーシャンに近い産業になりつつあります。
しかも、多様です。
葬儀社もそこの一部です。
そのような意味で、マス・マーケットとして捉えると確実に失敗します。

まず、考えすぎないこと。
つまり、計画が綿密すぎると変化するマーケットへの余白を失い、事業を失敗する要因につながります。
ある程度、逃げ道と出口戦略を考える必要があります。

どの産業もですが、見込み客を狙いすぎないことです。

つまり、体験させてから捕まえる。
実際、葬儀だけは本人が体験しても結果がわからないものですが、
見込み客はあくまでも取らぬ狸の皮算用だと思ってください。

確実に入金するまで気を抜かないこと

人の価値観は常に変化しております。
とくにこの円安でいつ財布の紐を締められるか不明です。
ちなみに当分、円高にはならないという見込みです。
契約で縛っても、おカネが底を着いたら支払い能力を失います。
そのための保険というより何かとビジネス的な担保が必要となります。
ミュゼやアレシアみたいな大手の脱毛エステが倒産する時代です。

次に決めつけないこと。

相手の行動や考えを決めつけないことが重要です。

結論ありきはダメです。

最初に申し上げたように綿密に計算することは、「あいてはこうだ」という考えです。
価値観が変わることが多いのと、体調や容態が変化しますので。
高齢者は突然、容態の変化でお亡くなりにもなります。

そして年齢層によっても、価値観が変わります。
60代、70代、80代で変わっていきます。
昨日まで元気にジョギングできていたのに、突然動けなくなったりするのはライフステージが大きく変わるからです。

葬儀社が多くやることは「会員の獲得」です。

これは互助会方式が大前提なのですが、そうでない場合でも会員を獲得することで自社のサービスの向上と安定が図れるという考えに基づいてなりたっています。
しかし、これは役務を支払う、その下の世代が多様性を重んじることがあり、値段に見合わないと思うと辞めてしまうことが多いのです。

一番最初にレッドオーシャン市場だと申し上げたように、同じサービスが同一地域にあれば、必ずダンピングするところが出てきます。
つまり「価値」をどこに置いているかが重要ですが、その「価値」に「コミュニティの存在」を入れないと継続性が失われる時代でもあります。

レッドオーシャンは飽和市場。
不便を解消することが大切。
高齢者はIT弱者でもある。

DALL-Eに作らせた疲弊した作業員さんたち

これらを考慮してニーズを作り上げる必要があります。
我々葬儀業界も同様でレッドオーシャン、お葬式は面倒くさいしおカネがかかる、そして申し込む人は高齢者が多く、ITを駆使できないので、そのままコールセンターに丸投げする。
つまりGoogle検索で最初に表示されたところへ電話します。

そして役務を含むパッケージデザインを考える必要があります。

昔よりも購買力が円安のおかげで、落ちているので経済的に困窮している高齢者も増えています。
提供する側としては、人の介入をなるべく少なくし、ITを導入することで人の介護から看取りまでできるようにすることが大切です。


まず、自分の立ち位置を把握することがマーケティングで基本です。
弱者が強者へ挑む場合と強者である大手が行う戦法は大違いです。
自社の資金力及び人員力をよく考えてから余裕を持ちながら行動することが大切です。

ポッドキャストは SoundCloud でお聞きすることが可能です。

本文は2024年6月20日に発行した jFuneral.com ポッドキャストで、ここでは更新いたしました。